ラレコ山への道:国際交流員「目からウロコ」
コラーレ倶楽部
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COLARE TIMES
#03 辰年といえば、ドラゴンですね
2024年3月
みなさん、お久しぶりですね。そして遅くて申し訳ないですが、あけましておめでとうございます! 2024年の干支は「龍」になりますね。せっかくの機会なので、そして年男として、今回の「目からウロコ」にはドラゴンについて少しお話ししたいと思います。
そういえば、日本語の中では「ドラゴン」と言う神話生物を表す言葉がいくつかありますね。カタカナ表記の「ドラゴン」の他にも、「龍」と「竜」の漢字にも表わし、そして「辰年」の「辰」も中国の十二支における象徴として「竜・龍」が割り当てられています。周りの人から聞いてネットで少し調べた結果、この言葉の使い方と意味的なニュアンスをなんとなく理解したけれど、正直「龍・竜」と「ドラゴン」に関してのニュアンスにはまだ不安定な部分が残っています。今まで集めた情報によると、基本的に「ドラゴン」は西洋風で大きな翼を持つ、火を吹きながら英雄と争うイメージがします。そして、「竜・龍」の方が東洋風で、通常翼を持たず神獣のような扱いをされているはずです。しかし「龍」と「竜」も少し差があるみたいです。現在の使い方では、「龍」は人名用漢字で、「竜」は常用漢字です。その上、やはり繁体字の「龍」は特に東アジアの伝統という印象が伝わる一方で、簡略化の「竜」はもっと日本独自のものや、西洋風のドラゴンにも伝われるかもしれません。でも両方とも全く同じ意味を感じるということを聞いたこともあります。
その複雑な話は、とりあえず置いておきましょう。続いて英語では、表面的に言葉はひとつだけで、「ドラゴン・竜・龍」を英訳すると全部「Dragon」になります。現在「Dragon」を使う時その意味が幅広くて、西洋風と東洋風も含まれます。でも昔の英語の中で「Dragon」と関連付けている言葉もいくつかあり、みなさんにも紹介したいと思います。
まず、「Wyvern・ワイバーン」や「Amphiptere・アンピプテラ」という神話生物を聞いたことありますか。皆様が想像しているドラゴンの基本的な形は足が4本あるかもしれませんが、昔のイギリスでは肢の数によってドラゴンの種類と呼び方も変わります。例えば、「ワイバーン」とは翼と足が2枚2本だけを持っているドラゴンを表す一方、「アンピプテラ」とは、足を持たず翼を生えた蛇と表現されます。両方とも定番ドラゴンと共に、昔のイギリスの紋章、印象、旗章等に見られるドラゴンの図像であります。
続いて、「Cockatrice・コカトリス」とは、ワイバーンの体で雄鶏の頭がついてるドラゴンで、昔のイギリスの伝説上の神話生物です。その話によると「コカトリス」が雄鶏の卵から生まれた非常に危険な存在で、たった一目だけで、あるいは一息だけで人を殺せると伝われています。とても個性的な混成動物ですね! ちなみに、「コカトリス」は同じく伝説の生き物である「Basilisk・バジルスク」とすごく似ているので、時代によって両方が混同や同一視されます。
最後に、「Wyrm・ワイアーム」とは、主に翼を持たず巨大な蛇のように見える、特に昔のドイツの伝説から伝わるドラゴンです。実は、昔は「ワイアーム」の意味が腹ばいで動く生き物を表現していて、特に蠕虫、爬虫類(特に蛇)、そしてドラゴンにも使われました。現代の英語には基本、「ワイアーム」が「ドラゴン」という意味ではファンタジー小説やゲームだけで使われてますが、子孫として「Worm・ウォーム(虫・蠕虫)」という言葉は今もよく使われています。
ここまで読んだ方にすでに伝わっていると思いますが、私はずっと幼い頃からドラゴンの存在を気に入っていました。歳を重ねても、ドラゴンの魅力が消えません。その理由の一つ目は、ドラゴンのような混成動物が世界中の文化に残され、まさに国際的な生き物だからだと思います。残念ながら、この短い記事の中では、主に日本と英語圏の文化にしか触れられず、大変申し訳ないです。二つ目は、周知の事実ですが、明らかに格好いい神話生物だからです。