ラレコ山への道:国際交流員「目からウロコ」

#24 出身はどこ?

2017年9月

 初めて会う相手に、どんな質問をしますか? 「名前は?」「趣味は?」などの他、「出身はどこ?」と聞くことが多いです。ほとんどの人はこの質問に対して、決まっている答えを返します。しかし、いつも引越しをしていろいろな所で育った私にとっては、すぐに答えられない質問です。ひとつの場所を挙げたら少し違和感を感じるし、住んでいた場所を全部あげたら“説明的な”答えになり、これも違和感を感じます。今回、私が今まで育ってきた場所をご紹介します。


1)日本、青森

 青森県にあるアメリカ空軍の基地「三沢基地」で生まれました。子ども時代はほとんど弘前にある祖父母の家に住んでいました。その後、日本語だけで話していた私は三沢基地に引越し、学校に通うため英語を習い、英語で話し始めました。


2)アメリカ、バージニア

 アメリカに移り、1年間住みました。バージニア州に住んでいた記憶があまりないのですが、妹はここで生まれました。


3)スペイン、ロタ

 次に、スペインのロタにあるアメリカ海軍の基地「ロタ海軍基地」に3年間住みました。現在両親の家にあるスペインで撮った写真を見ると、すごく日焼けしている私がいます。小学校1 – 3年生の間、ここで暮らしました。


4)日本、青森

 また青森県に戻り、三沢基地に小学校3 – 6年生の3年間住みました。休みの時、車で3時間で行けるおばあちゃんの家に行っていたことを覚えています。


5)アメリカ、ウェストバージニア

 その後、まったく違う環境のウェストバージニア州にあった「シュガーグローブ基地」に3年間住みました。基地の学校ではなく、初めて地方の学校に通い、カルチャーショックを少し経験しました。小学校6年生 – 中学校3年生の間、ここにいました。


6)イギリス、ハロゲイト

 ハロゲイトのナルズボロに3年間住み、近くにあった「メンウィス・ヒル基地」で中学校3年生 – 高校3年生までいました。ここで一番いい思い出ができ、いい友だちもでき、いろんなスポーツ部に入っていました。


★ 大人になってから住んだ場所

 父の家族はインディアナに住んでいるので、それまでに何回もインディアナを訪問しましたが、2009年から2012年まで、インディアナ大学で日本語を専攻、ブルーミントン市に住んでいました。2013年1月 – 5月に名古屋の南山大学に留学、2013年の夏に大学を卒業しました。卒業後、アメリカのメリーランド州に2年間、両親と一緒に住み、バイトしていました。


 このように、様々な所で育ってきました。なので、「出身はどこ?」の質問に、うまく返す答えをまだ考え中です。最近は「アメリカのメリーランド」と答えることが多いのですが、でも本当は「メリーランド出身」だと感じていません。でも、生まれた場所「青森県」と答えても、その時はほとんどアメリカ文化の中にいたので、その答えも本当の“出身”だと感じられません。「出身はどこ?」と聞かれたとき、時間があれば、気持ちをきちんと説明できるのでしょうね。読者の皆さんには、この場でちゃんと説明することができました。
 もうすぐ秋。もう少し、この蒸し暑さと一緒に頑張りましょう! See you!


目からウロコ
 先日、香川県の直島に行ってきました。岡山県の宇野市に泊まり、翌日フェリーで行き、自転車で島を回りました。島内には様々な作品や彫刻が置かれています。写真の作品は草間彌生の黄色・黒のポルカドット・パンプキンの作品です。海を背景にしてとてもきれいでした。1日楽しめ、おすすめです!

(2017年09月 COLARE TIMES 掲載)

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